建設

元設計者が語る!新築設計でのミス 《新築住宅の現場での設計ミス》

新築住宅は一生に一度の大きな買い物。

しかし、どの時代になっても、施工不良や工事ミス設計ミスの問題は無くなりませんね。

意図せず生まれてしまったミスは結果的に施主側にも施工側にも、良い事なし・・・

長い期間かけて作りあげたものに暗い影を落としてしまう要因にも。

かく言う私も、様々な現場でいろんなミスを経験してきました。

 

新築住宅で起こりうる設計ミスとは?

 


設計ミスあるある、なんて言い方はちょっとアレですが、

よくある設計ミス、よく聞くクレーム、なんてのはやはり存在します。

例えば、

・指定したはずの寸法と違う

・家具家電の寸法に合わて設計したはずなのに物が収まらない、使えない

・思っていたより部屋が狭いなど、思っていたより〜だった
・窓の位置が悪く、隣の家から丸見えになる等

・駐車場に自家用車が入らない

などなど。

 

でも、こういった図面上で見落とされてしまったミスは、

実際に建物として出来上がってきてからでないと気が付かない場合も多いです。

設計者自身がいちばんビックリしてしまうような設計ミスだって、たまにはあります。

・・・私のことですね!

うまく直してくれる大工さんたちには頭が上がりません。

 

設計ミスが起こる原因とは?

ミスが発覚した時点で、原因はだいたいすぐに分かるでしょう。

設計ミスの原因としてはこんな事例が多いのではないでしょうか。

 

・単純な記載ミス

・施主の要望や意見を聞き漏らしていた

・現場の判断で勝手に仕上げを変えてしまった

・施主への説明不足で施主が想像していたのと違う仕上がりになった
・取り付ける設備等の寸法の確認ミス

 

など、原因は様々だと思いますが、実際は本当にごく単純な見落としやミスが原因である事が多いのではないでしょうか。

 

では特に多いと思われる設計ミスの原因とは。

 

情報の共有が出来ていなかった。

 

これは私の経験の中でも、常にあらゆる場面でミスに繋がりやすい問題でした。

これも単純なミスと言えば単純なミスなのですが・・・

ほとんどの設計ミスの原因はここにあったと思います。

 

ではこれらを改善していくにはどうすべきなのでしょうか。

 

設計ミスを防ぐには?

まずは単純な記載ミスを失くす。

これはチェックにチェックを重ねるしかありません。自分以外の人の目を借りましょう。

 

図面の修正もなるべく少なく。

あまり何度も部分的な修正を重ねると、辻褄が合わなくなったりしやすいです。

小さな修正を繰り返す間に、関連する他の図面の修正をし忘れてしまったり、

何枚も図面が出来てしまい、内容の異なる図面を見てそれぞれが作業してしまったり。

単純なミスは解決方法も単純ですが、本来ならこれで多くのミスは回収され修正されるはずなのです。

 

しかし!!

私が特に重要視したいのは、

設計から工事まで、施主も含めて、

 

現場に関わる人達との良い関係性です。

 

設計ミスの多くは、お互いのコミュニケーション不足が原因になりやすいですが、

私達の現場でも、原因を突き詰めていけば、結局はここに問題があった、

というパターンがほとんどでした。

情報の共有が出来なかった理由もここにあるでしょう。

 

施工業者やその作業員との行き違いもあると思います。

新築の現場では10社前後の施工業者が工事に関わります。

全ての人に全ての情報を、というのはさすがにやり過ぎ、

というかお互い面倒くさいでしょうが、それぞれが持つ情報はやはり多い方が得。

仕事がしやすい環境で作業をしてもらうには、分かりやすい図面作成や明確な指示、

細かな打ち合わせがやはり必要です。

 

ちなみに私の場合は、入社したてのかなり未熟者だった頃から設計を担当させてもらっていたので、打ち合わせや現場で、業者の方にも図面の間違いや描き方などを教えてもらっていましたが、それがミスを防ぐ助けにもなっていました。

 

そして1番重要な、施主とのコミュニケーション。

 

専門的な知識を持っていない施主側に、細かい説明や仕上がりのイメージを伝えるのはやはり難しいです・・・

 

可能であれば、平面から立体に図面を起こしてみたり、絵に描いてみたり。

分かりやすく伝わりやすい手段を用いると、認識の違いやイメージの相違を減らせます。

私の場合は、絵は下手だし、3D化するという技術なども持ち合わせていなかったので、

ネットの力に頼って、参考写真などを資料にしていました。

 

あの手この手で何とか分かりやすく説明したい!という姿勢だけでも、施主にとっては安心に繋がります。

 

まとめ


設計ミスは設計者1人の力では防げない!

 

・チェックを重ねて単純ミスを防ぐ
・図面を細々と頻繁に修正しない
・情報を共有し、図面と現場にしっかり反映させる
・丁寧なコミュニケーションを心がける

 

「あの時もっとしっかり確認しておけば・・・」とか

「なんでこんな間違いに気づかなかったのか・・・」とか、

あとちょっとのことで防げたのに、と設計者自身も悔しい思いをしないために!

 

施主にとっては、一生に一度の大きな買い物。

私たちの仕事は、そこで生活する人たちの命と人生を守るもの。

責任と自信を持って、

気持ちよく引き渡しが出来るよう、一棟入魂で努めていきたいですね。