建設

ゼネコン必見!鉄骨造(S造)の工事の流れ

今回は建設業における鉄骨工事の主な流れについて説明していきます。
鉄骨工事は重要な躯体工事であり建物全体の工程を左右する非常に重要な役割を担っています。
鉄骨工事は RC造よりも認知度が低いため、全体的な流れについてはあまり知られていません。そこで今回は鉄骨工事の見積もり提出から工事の完了までを説明していきます。

設計図を元に見積(工場または商社)をする

ここで見積もりをするのは鉄骨工場もしくは鉄骨商社です。

鉄骨本体を加工するのは鉄骨工場しかできませんが、ゼネコンから仕事を受けるのは商社でもできます。商社が仕事を受け鉄骨工場に加工依頼して仕事を行う場合もあります。

この場合は現場を商社が見ることになります。ゼネコンから直接鉄骨工場が仕事を請け負う場合は鉄骨工場が現場を見ることが多いです。

大手のスーパーゼネコンや中堅ゼネコン以上であれば現場は組鳶が行う場合もあります。まずこの設計図の段階で正確に見積もりをすることが大事です。

この段階で見積もり内容を間違えてしまうと契約後に思ってもみなかった費用が発生することになり多大なる損害を受けてしまう可能性があるからです。

通常であれば製作する工場が見積もりをすることになります。これはリアルな話ですがこの段階で真面目な工場なのかそうでない工場なのかを判別することができます。

なぜかと言うと鉄骨工事の見積もりというのは非常に複雑で項目が多い場合が多々あります。そういった細かい内容の見積もりを提出してくるのか、もしくは大まかに見積もりを提出してしまうのか、この段階である程度きちんとしてる工場なのかということが分かってしまうからです。

見積提出とゼネコンとの取り決め

次に元請けのゼネコンと契約の取り決めをします。これは最終段階であり契約金額を決めることを言います。

この時に最終的な契約内容を確認し、見積もり項目に含まれているもの、含まれていないものを明確にします。

ここが一番重要であり元々の契約に入っているものと入っていないものを区別しないと後々大変なことになります。制作側としてはめんどくさい製作や手間がかかるものについては極力外したがあります。

しかし、ゼネコン側としてもそういったものは鉄骨工場に任せたいと思っているため最終的には見積もりに含めざるを得ないことが多いです。

施工図から材料発注〜図面の詳細決定

次に設計図をもとに施工図を書きます。

施工図というのは実際に現場に収める鉄骨のことで鉄骨自体のつながりや仕上がり部分との取り合い、溶接の範囲、溶接のやり方、ボルトの本数や形状などを確認します。

この施工図をチェックするのがゼネコンと設計事務所ですが、鉄骨工事ではこの部分が一番時間を要します。

すんなり行く場合もありますが、基本的には施工時のチェックでかなり時間がかかり、予定していたスケジュールよりもをしてしまう場合がほとんどです。

これには原因があり元々製作工場が図面を書くのが遅いという場合もありますが、ほとんどがチェックに時間がかかるためです。

近年ゼネコンの所長は鉄骨の図面をチェックすることができなくなってきています。これは本当のことで図面を読めるまたはチェックできる人が確実に減ってきているからです。ベテランの所長はスムーズに爪をチェックすることができますが、そもそも鉄骨工事をやったことがない所長も大勢おり鉄骨の図面をチェックすることができないのです。

これによって図面の進捗が遅くなり、現場の鉄骨の納品に影響を及ぼすことがあります。一通りのチェックが終わったら材料を発注します。この場合も必ずゼネコンまたは設計事務所の承認の印鑑またはサインをもらって必ず同意のもとで材料を発注していることを確認します。

原寸検査の実施

次に原寸検査を行います。源泉検査は以前は床に原寸図を置いて、該当する部分を直接書いて確認していたが現在は CAD データで原寸図面を確認できるためそのような作業はほとんどなくなっています。

ただし、細かい部材の取り合いや他業種との絡みがある箇所については詳細を確認する必要があり実際に製作工場とゼネコンまたは設計事務所が直接会って話をした方が早い場合が多いです。

製作工場と設計事務所やゼネコンが会う機会というのはこの原寸検査と製品検査のみの場合が多いためコミュニケーションをとるという意味でも実施する場合もあります。

製品検査の実施

原寸検査が終われば最後に製品検査があります。

製品検査は文字通りできた製品を確認する検査です。全数検査する場合もありますがその場合はあまり多くなく、実際は抜き取りで柱梁を何本か検査する程度になります。設計事務所によっては全数検査する場合もありますが、よっぽどレベルが高い設計事務所に限られます。

製品検査では実際にできた柱や梁をメジャーを使って測り、全体の寸法などをチェックします。また第三者の超音波検査も立会い、完全溶け込み溶接の場所においてはその場で検査を行います。 ここで問題がなければ製品は現場へと発送する準備を取ることができます。

建方検討会の実施

建方検討会は現場で現場で施工する鳶、鉄骨の施工管理者、重機屋さん、ゼネコンを呼んで行います。

施工要領書をベースにしながら建て方を何日で行うのか、1日に立てるピース数、その日の重機の配置、施工方法について打ち合わせを行います。

また安全管理についても打ち合わせをし、安全仮設をどのように配置するのかを検討します。
安全仮設では親綱、スタンション、トピック、安全ブロック、水平ネット、垂直ネット、これらの配置を打ち合わせします。鉄骨工事では事前の打ち合わせが非常に重要な意味を持ちこの立て方検討会がきちんとできていないと現場にてトラブルが発生する原因となりうる可能性が多いです。

また事故につながる可能性も高いのでこの建方検討会は非常に重要な役割を担っています。

建方の実施

建方検討会が終われば実際の建方が始まります。
建方検討会で打ち合わせた内容を当日に反映しスムーズに施工が進むように段取りします。製品検査が終わった製品を現場まで搬入し、実際に鉄骨鳶さんが建てていきます。

それと同時に安全仮設関係も整備していき事故がないよう進めていきます。ある程度立て方が進むと途中で歪み直しと呼ばれる柱がまっすぐ立っているかの検査を行います。

これは鉄骨鳶だけで行うものではなく、ゼネコンの人と一緒に確認することで二重のチェックの意味を持ちます。建て方が終わればデッキ、物件によってはスタッド、柱の現場溶接を行います。

まとめ

以上が大まかな鉄骨工事の流れになります。細かい部分は省きましたが、概ねこの流れで間違いはありません。
実際にこの流れは鉄骨工場又は鉄骨の商社しかほとんど分かっていませんのでゼネコンの方でもあまり知らなかったと思います。
ぜひこの記事を頭に入れていただき鉄骨工事がうまく進むことを願っています。